さぁ行くぞ、と俺は言って杖を構える
それに対して白河さんはレイピアを突き出すようにして構えている。
審判「それでは、両者準備はいいですね?」
「ああ」
ことり「おっけーっす」
審判「では、始め!!」
審判の声とともに、俺と白河さんとの戦いがこうして幕を上げるのであった・・・・・
桜散るこの島で・・・
【魔術師ト魔術士】
ことりはまず裕也の力量を図ることにした
相手がどのような攻撃をしてくるかを把握すれば戦闘が楽になるからだ
「攻めてこないのなら、こっちから行くぞ?」
ことり「構いませんよ」
「んじゃ行くぞ・・・・・」
杖を横に構えながら裕也は詠唱をする
この間に攻撃を仕掛ければ簡単に倒せるのだが、こちらは様子見なので攻撃はしない
「・・・・・・・・・・行け」
【フレイムブリッド】
裕也が放った魔法は火属性下級魔法だった
ことり「それぐらいなら大丈夫ですね」
軽く体を横にずらし、全ての弾丸を避ける
「ふむ、下級じゃダメか」
ことり「それじゃあこっちからも行きますね」
そう言ってことりはレイピアを構えながら裕也に向かって走り出す
【ブレイシング・エア】
無詠唱で裕也に向けて中級魔法を放つ
「ちっ」
【フリーズブリッド】
ことり「下級じゃダメだって」
下級魔法のフリーズブリッドをかわしつつ、魔法は裕也に向かって攻撃を仕掛ける
それに加えて、ことりも向かい、攻撃を仕掛けていく
【突技――瓜生】
ガキィン!
「くっ・・・・・強いな」
ことり「まだまだ本気じゃないですよ?」
ことりはレイピアを突き出していたが、裕也の杖で防御されていた
「ここは一旦、距離を置くか・・・・・」
ことり「させません」
「それはどうかな?」
そういった瞬間、裕也の体が前かがみになる
「防御は鉄壁なり・・・・・」
【陰流――風縛】
バンッ!!
爆発音の後にことりは後方へ吹き飛ばされていた
ことり「っ、これは!?」
「一種の防御技、風圧で相手を吹き飛ばすのさ」
はっとして裕也を見ると、遠距離で詠唱を始めていた
「姿無き力、それすなわち闇なり・・・・・」
ことり「上級魔法!?」
裕也の詠唱を聞いてことりは驚愕する、B−ランクが使える魔法は中級が主である。
使えたとしても上級魔法を使うだけの技量が無いはずだ
「光は闇に生まれ、闇に消えうせる・・・・・出でよ」
ことり「させない!」
我に帰り、一気に間合いを詰めるが、その一瞬の時間が命取りであった
【血塗レノ鎌】
赤黒く彩られた無数の鎌がことり目掛けて次々と襲い掛かったのだ
ガキィン!――ザシュ!
ことり「くっ・・・・・」
裕也「ちっ、魔力の消費が大きすぎるな・・・・・」
どうやらことりは一撃目を回避し、二撃目からは全て弾き返したようである。
裕也「これで決められないというなら、こっちも攻撃しなきゃいけないんだろうな・・・・・」
ことり「こっちだったまだ本気じゃありませんから」
二人は不敵に笑うと、一気に肉薄する
ことり「せいっ!」
裕也「なんのっ!!」
ガキィィィン!
レイピアの神速の突きと杖が交わり、裕也が大きく弾き返される
裕也「ふぃー、強いな・・・・・」
ことり「まだまだ」
そう言ってことりは一気に裕也に走りよる・・・・・
【突技――閃羅】
ガキィィィン!!
一瞬にして攻撃をされた裕也は攻撃の威力のあまり、杖を落としてしまった
裕也「ぐっ・・・・・・・・・・」
ことり「どうです?」
裕也「まいったよ、降参だ」
やれやれといったような風に、裕也は両手を挙げる
審判「し、勝者――白河!」
審判がそう叫ぶと、いつの間に見ていたのか、ギャラリーがどっと沸き立った
裕也「うぇ、なんでこんなに観客がいるんだよ・・・・・」
ことり「うーん、やっぱり私の戦いが見たかったからかな」
裕也「人気者は辛いな」
ことり「そうっすね・・・・・」
苦笑いをお互いにして、裕也とことりはリングから降りた
リングから降りた俺は朝倉のいる場所まで白河さんと一緒に歩いていった
純一「さっきの戦い、ヒヤヒヤしたぜ」
浩平「まったくだ、それにしてもよくSランクの白河と攻防戦ができたな」
裕也「まあ、手加減してくれていたからな」
俺はそう言って白河さんのほうを見る
ことり「結構辛かったっすよ?」
裕也「・・・・・嘘だぁ」
ことり「う、嘘って言われても・・・・・」
どうやら本当のようだ、俺はまだB−の力しか出していないのだが・・・・・
これも体が覚えているのかもしれないな
浩平「それにしても他の人も強いな」
裕也「なんだ、他の人も戦っていたのか?」
浩平「ああ、朝倉妹なんて俺が互角だった純一を普通に倒してやがる」
裕也「やっぱり・・・・・なぁ」
浩平「そうだな・・・・・」
俺たちは朝倉妹のある一点を見て言う
音夢「だから、なんで頭のほうを見て言うんですか!」
浩平「だって強そうだから」
裕也「まあ、否定はしない」
音夢「か、影森君・・・・・あなたは常識人でいて下さい」
懇願されてしまったな・・・・・
まあそんなこんなで戦闘訓練は終わったのである、だがこの後は普通に授業があるんだなぁ
めんどくさいし、たぶん薬草学とかの授業は俺が知っているものばかり教えそうだし・・・・・
浩平「うへぇ、次は通常授業か・・・・・お前は頭良いから楽だよな」
裕也「何を言う、結構睡魔と闘うのは辛いんだぞ?」
純一「おっ、やはりここにも同志がいたか!」
浩平「やっぱり一時限目から寝るに限るだろ?」
純一「ああ、その通り」
おいお前ら、普通に起きていろよ・・・・・
美春「先輩は授業中って寝ないんですか?」
裕也「まあな、眠くなるが寝るというところまでは行かない」
美春「羨ましいです、美春なんて気が付いたら寝ているのが困るんですよぉ」
裕也「そうだなぁ・・・・・」
まあ天枷さんは天枷さんで苦労しているのだろう
こうして俺たちは各自教室に向かい、授業にいそしむのであった・・・・・・・・・・
〜一年教室〜
ここは一年生の教室、クラスでは先ほど他のクラスが行なっていた戦闘訓練での話題が生徒達の間で話題になっていた
そして窓側でノートをとっていた私――月城アリス――はその話を興味なさそうに聞いていた
女子生徒「ねえねえ知ってる?あの白河先輩とほぼ互角に戦った先輩がいるんだってぇ」
女子生徒2「え、そうなの!?」
女子生徒「うんうん、それでね・・・・・」
遠巻きに女子生徒の話を聞いていた私は、少しだけ興味を持った・・・・・
あの白河先輩と互角に戦うことのできる人物・・・・・そんな人物がこの学園にいるのだろうか?
女子生徒2「その先輩の名前って分かるの?」
女子生徒「えっとね、今日転校してきたばかりの先輩だからぁ・・・・・」
どうやら他のところから転校してきた人が強いみたい
女子生徒「えと、影森裕也って言う先輩で――ガコン!――つ、月城さん、大丈夫?」
アリス「う、うん・・・・・大丈夫」
女子生徒の口から名前が出た途端、私は机に頭をぶつけてしまった・・・・・
だって、私が過去に離れ離れになってしまった人の名前だったから・・・・・もう一度会いたかった人だったから
アリス「あの、その話・・・・・詳しく教えてくれませんか?」
だから、私はもっと話が聞きたかった・・・・・・・・・・
〜二年教室〜
戦闘訓練が終わり、俺たちは教室で通常授業を受けていた
ちょうど授業は薬草学で、俺の得意分野が出てくれたので比較的楽な授業である
先生「えーと、この薬草を使用することによって回復効果の向上が見られるのだが・・・・・・・・・・あ?」
目線は俺の近くでぐーすか寝ている浩平と朝倉に向けられていた
先生「あー、折原は転校初日からこういう風に寝ているのか・・・・・はぁ、問題児が増える」
男子生徒「せ、先生・・・・・元気出せ!」
先生「おお、生徒よ!!」
あー熱い・・・・・青春ドラマですかぁ〜?
音夢「はぁ・・・・・」
裕也「なあ朝倉妹・・・・・」
音夢「なんです?」
裕也「いつもああなのか?」
ああなのか・・・・・それはいつも熱血なのか?と聞いているのだ
音夢「ええ、たまに暴走しますけど・・・・・」
裕也「もう暴走しているじゃないか・・・・・」
音夢「そうですね・・・・・」
はぁ、とため息を付いている朝倉妹・・・・・なんか可哀想だな
裕也「朝倉妹も苦労しているんだなぁ・・・・・」
音夢「ですから、なんで人の頭を見て言うんですか!」
裕也「いや、だって萎れているから・・・・・」
音夢「お願い、お願いですから・・・・・あなただけは常識人でいて」
ここまで懇願されるとは思っていなかったな・・・・・
裕也「まあ気持ちはわからいでか」
音夢「そうですか?」
裕也「ああ、浩平があれだからな・・・・・」
音夢「そうです・・・・・ね」
俺たちは最終的に二人でため息をつくのであった・・・・・・・・・・
無論先生はまだ男子生徒と熱血青春ドラマをやっていた
〜フェリー乗り場〜
裕也と音夢が人生について考え直している時、みさおは初音島に降り立った
みさお「んー!ついたぁ」
ぐっと伸びをしてみさおはさっそく桜寮を目指して歩き出すのだが・・・・・
みさお「・・・・・・・・・・地図が見づらい」
そう、即席で用意してきた地図なのでかなり分かりにくいのだ
なのでみさおはあっちへふらふらこっちへふらふらと歩きながら桜寮を探すのであった・・・・・
そして30分後・・・・・
みさお「や、やっとついた・・・・・」
途中であったおじいさんに道を教えてもらい、そのおじいさんから300mはなれたところにいたおばさんに道を尋ね
もう精神的にぼろぼろになってみさおは到着した
そして前衛的な寮を見て絶句・・・・・
みさお「ぜ、前衛的・・・・・」
??「まあそうだな」
みさお「っ!?」
急に話しかけてきた女性に対してみさおは驚きを隠せなかった
暦「そんなにおびえなくてもいい、私は白河暦、この寮の寮長だ」
みさお「え、えと・・・・・折原みさおです」
多少驚きつつみさおは自分の名前を言う
暦「折原か・・・・・ということは兄が折原浩平か?」
みさお「は、はい」
暦「なるほどね、それでみさおはどうしてここまで?」
みさお「えと、お兄ちゃんが一緒に行く人を教えてくれなかったから・・・・・」
暦「それだけでここに来たのかい?」
またの追求により、みさおは少し迷ったが言う事にした
みさお「え、えと・・・・・裕也さんに会いたかったから・・・・・です」
暦「なるほどね、んじゃこの寮に入りなさい」
みさお「・・・・・・・・・・え?」
突然言われたことに驚きを隠せなかった
暦「どうせ兄もいるんだ、一人二人構わないだろう」
みさお「えと、ありがとうございます」
暦「いいって」
こうしてみさおは桜寮に入ることになった、だがこのあと何が起きるのかは分からない・・・・・
だがみさおは波乱の予感がすると心の奥底で思っていたのであった・・・・・
〜後書き〜
藤祭:【魔術師ト魔術士】完成です
浩平:アシスタントの折原浩平だ
藤祭:まず言います、パソコンのバカヤロー!!
浩平:また落ちたんだっけ?
藤祭:ええ、途中で保存していたから良いものの、全部消去だったら泣きますよ!?
浩平:ま、まあ頑張れ
藤祭:ええ、んで今回登場した月城さんですが・・・・・彼女は強し
浩平:確か初期設定ではSランク行っていなかったんだっけ?
藤祭:その通りなのですよ、ですが設定を色々といじってたら・・・・・ね?
浩平:ナルホドな・・・・・んで今回の後書きの後にキャラ紹介として出すのか?
藤祭:出しません
浩平:何故に!?
藤祭:まだシークレットなのですよ
浩平:そ、そうなのか・・・・・
藤祭:それではまた次回で会いましょう!!
浩平:感想も掲示板に頼むぞ!
<技・魔法紹介>
【フリーズブリッド】
氷の弾丸を相手に飛ばす水属性下級魔法
【血塗レノ鎌】
血塗られた鎌を無数に出現させ、相手に向かって攻撃を仕掛ける闇属性上級魔法。
籠める魔力によって鎌の本数が変わってくる。
【突技――瓜生】
レイピアを前方に体重をかけて突き出す技。
【突技――閃羅】
走り込みから全体重を掛け、突き上げる形で突きをくり出す技。
【陰流――風縛】
地面に気を送り、爆発させてその暴風で相手を吹き飛ばし自分を守る防御技。
陰流とは略称であり、正式名称は陰一派・冥想流という流派である。